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宿泊施設のインバウンド集客は何から始める?予約サイト・Googleのホテル検索・公式サイトの使い分け【国別の宿泊者数付き】

宿泊施設のインバウンド集客は何から始める?予約サイト・Googleのホテル検索・公式サイトの使い分け【国別の宿泊者数付き】

宿泊施設のインバウンド集客は、予約サイトに載せるところで止まってしまうことがよくあります。けれども、どの国の方が泊まりに来ているかを確かめ、予約の入口を役割で分けて整えると、手数料を抑えながら外国のお客様を増やせます。

この記事では、観光庁の宿泊旅行統計調査の数字をもとに、旅館や小さなホテル、ゲストハウスが最初にやることをまとめました。予約サイト・Googleのホテル検索・公式サイトの使い分けと、泊まったあとに困らない館内の案内まで順にお伝えします。

外国人の宿泊は、どのくらい増えているのか

窓から街並みが見える、朝の光が差し込むホテルの客室

観光庁の宿泊旅行統計調査によると、2025年の外国人延べ宿泊者数は1億7,992万人泊で、前年より9.4%増え、2019年と比べると55.6%多くなりました。延べ宿泊者全体に占める外国人の割合は27.2%です。国内の宿泊者のおよそ4人に1人は、外国のお客様ということになります。

増え方は地域によって違います。三大都市圏(東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・京都・兵庫)では前年比5.1%増でしたが、それ以外の地方部では19.1%増でした。外国人延べ宿泊者数のうち地方部が占める割合も、2024年の30.9%から33.7%に上がっています。都市部から離れた宿泊施設にも、外国のお客様が泊まりに来るようになっています。

ただし、2026年に入ってからは前年を下回る月も出ています。2026年7月の外国人延べ宿泊者数(第2次速報)は1,331万人泊で、前年同月より6.5%少なくなりました。国ごとの増減は、次の節で見ていきます。

どの国の方が泊まっているかと、準備の変え方

大理石の床に照明が映る、ホテルの明るいロビー

2025年の外国人延べ宿泊者数を国・地域別に見ると、上位5つで全体の約59.6%を占めています。

順位国・地域延べ宿泊者数全体に占める割合前年比
1中国3,036万人泊19.7%+20.5%
2台湾1,997万人泊12.9%+8.5%
3韓国1,773万人泊11.5%−1.5%
4米国1,722万人泊11.2%+18.9%
5香港660万人泊4.3%−15.2%
6オーストラリア640万人泊4.1%+13.1%
7タイ410万人泊2.7%+7.2%
8シンガポール408万人泊2.6%−1.5%
9英国340万人泊2.2%+22.0%

全国の数字はあくまで目安です。自分の宿泊施設にどの国の方が多いかは、予約や宿泊者名簿の記録から数えるのがいちばん確かです。多い国が分かれば、その国の方がどこで宿泊先を探し、何を見て決めるかに合わせて準備できます。数え方はインバウンドのお客様の国籍を調べる記事に、国ごとの探し方は韓国・台湾・アメリカなどの記事にまとめています。

予約サイト、Googleのホテル検索、公式サイトの使い分け

宿泊施設の予約の入口3つを並べた図。予約サイトは初めての方に見つけてもらう入口、Googleのホテル検索は写真・地図・口コミと一緒に料金を見せる入口、公式サイトは名前を知った方やリピーターに手数料なしで直接予約してもらう入口
図1 宿泊施設の予約の入口は3つ。役割を分けて使う

外国のお客様が宿泊施設を予約する入口は、大きく分けて3つあります。予約サイト(OTA)は、たくさんの宿泊施設の中から初めて見つけてもらうのに向いていますが、予約のたびに手数料がかかります。

Googleでホテルを検索すると、写真や評価、地図と一緒に、宿泊料金と予約リンクが表示されます。Googleのヘルプでは、有料の予約リンクには「広告」の表示が付き、無料の予約リンクは「すべてのオプション」に表示されると説明されています。ホテルの料金と空室状況をGoogleにつなぐと、公式サイトの予約リンクも並べられます。また、ホテル検索結果の順位は関連性・距離・知名度で決まり、上位の順位を買うことはできないとも書かれています。

3つ目の公式サイトは、名前を知って調べた方や、もう一度泊まりたい方に直接予約してもらう入口です。手数料はかかりませんが、外国語で最後まで予約できる作りでないと、予約サイトに戻られてしまいます。

Point予約サイトをやめるかどうかより先に、3つの入口それぞれで誰に予約してもらうかを決めると、手数料を抑えながら外国のお客様を増やせます。

手数料を抑える順番は予約サイトの手数料を減らす記事に、外国語のページに載せることはインバウンド向けホームページの記事にまとめています。

Googleビジネスプロフィールに載せる宿泊施設の情報

障子を開けた先に緑の庭が見える、座卓のある和室

Googleのホテル検索や地図に出る情報のもとになるのが、Googleビジネスプロフィールです。写真や設備、チェックインの時間と外国語の説明を入れておくと、外国のお客様が比べるときの材料になります。Googleのよくある質問では、オーナーがアップロードした写真は、ビジネスプロフィールでホテルの確認が済んだあとに表示されるとされています。

登録するときは、カテゴリの選び方にも注意が要ります。Googleは宿泊施設を「ホテル」「民泊」「屋外宿泊施設」の3つに分けています。フロントデスクか常駐のスタッフがいて、宿泊客を受け入れ、住所も公開している施設は、ホテルなどのカテゴリになります。当てはまらない一棟貸しなどは、民泊などのカテゴリで登録します。地図での見つかりやすさはGoogleマップで上位に出るための記事も参考にしてください。

泊まったあとに困らない、館内の外国語の案内

和室の隅に、たたんだ布団と紙の照明が置かれている

宿泊施設は、飲食店より一緒に過ごす時間が長いぶん、館内で迷う場面も多くなります。たとえばチェックインの手順や遅く着くときの連絡先、ごみの出し方、大浴場や布団の使い方です。こうしたことは口で伝えずに、外国語で書いて見せておくと、問い合わせもトラブルも減ります。英語が話せなくても回せる接客のしかたは言葉だけに頼れない接客の記事にまとめています。

東京都内の宿泊施設なら、こうした準備の費用に補助金を使える場合があります。東京観光財団の「インバウンド対応力強化支援事業補助金」は宿泊施設も対象で、多言語対応は対象経費の3分の2以内、1施設あたり上限300万円です。募集期間は令和8年4月1日から令和9年3月31日までで、予算に達した時点で受付が終わります。詳しくは東京都のインバウンド補助金の記事をご覧ください。

自分で進めるところと、外に頼むと早いところ

どの国の方が多いかを数えることと、館内の案内に何を書くかを決めることは、宿泊施設の方がいちばんよく分かっています。Googleビジネスプロフィールの写真や説明を入れるところまでは、お金をかけずに自分たちで進められます。

一方で、Googleのホテル検索に料金をつなぐ設定や外国語で最後まで予約できる公式サイトの作り、国ごとの見つけてもらい方の判断は、外に頼んだほうが早いことが多い部分です。まず全体の抜けを確かめたいときは、インバウンド対策のチェックリストから始めてみてください。

よくある質問

Q. 予約サイトの手数料が高いので、やめてもいいですか

すぐにやめるのはおすすめしません。初めて泊まる方に見つけてもらう入口として役に立つからです。公式サイトで外国語の直接予約を受けられるようにしてから、予約の入口ごとの割合を見て判断します。

Q. 地方の小さな宿泊施設にも、外国のお客様は来ますか

来る可能性はあります。観光庁の宿泊旅行統計調査では、2025年の外国人延べ宿泊者数は三大都市圏以外の地方部で前年比19.1%増え、全体に占める割合も33.7%に上がりました。

Q. Googleのホテル検索に出るには、お金がかかりますか

Googleのヘルプでは、有料の予約リンクには「広告」の表示が付き、無料の予約リンクは「すべてのオプション」に表示されると説明されています。ビジネスプロフィールの登録と料金の連携で、広告を出さなくても予約リンクを出せる場合があります。

まとめ

宿泊施設のインバウンド集客は、どの国の方が泊まりに来ているかを確かめ、予約サイト・Googleのホテル検索・公式サイトの3つの入口を役割で分けるところから始まります。泊まったあとに困らない外国語の案内まで整えると、口コミと再訪にもつながります。

ご相談を受けていて迷われることが多いのは、予約サイトにどこまで頼り、どこから公式サイトの直接予約に移すかの決め方です。私たちは予約の記録と入口ごとの割合を一緒に見ながら、どの国の方にどの入口で予約してもらうかを決めていきます。今の入口で十分なら、無理に変えなくていいとお伝えすることもあります。

宿泊施設の外国のお客様を増やしたいときは、インバウンド集客のご相談からご連絡ください。支援の内容はインバウンド集客支援のページに、今の状況を整理したいときは無料診断もご利用いただけます。

この記事の監修者

瀬川将也

瀬川将也(合同会社ライトハウス 代表)

マーケティング歴10年。マーケティングと制作を手がける会社を含む2社で役員を務め、現在は観光系NPO法人の理事も務めています。上場企業の売上につながるお問い合わせ獲得をゴールとした広告運用・SEO、新規事業の商品の販売戦略構築、飲食店フランチャイズの出店拡大など、大きめの会社から小さなお店まで幅広く支援してきました。

出典

  1. 観光庁「宿泊旅行統計調査」:2025年1月〜12月分(年の確定値)報道発表資料、2026年8月分(第1次速報値)・7月分(第2次速報値)報道発表資料(2026年10月9日取得)
  2. Hotel Center ヘルプ「ユーザーがホテルの予約リンクを見つける仕組み」、「宿泊施設ビジネスのカテゴリ」、「ホテルオーナー向けのよくある質問」(2026年10月9日取得)
  3. 公益財団法人東京観光財団「インバウンド対応力強化支援事業補助金」(2026年10月9日取得)
  4. 3つの入口の役割の分け方と、自分で進めるところ・外に頼むところの分け方は、ライトハウスの支援の中で使っている実務上の整理です
  5. 写真:Studio Stock
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