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予約サイトの手数料を減らすには?インバウンドの直接予約を増やす順番と無断キャンセルへの備え

予約サイトの手数料を減らすには?インバウンドの直接予約を増やす順番と無断キャンセルへの備え

予約サイトから来る外国人のお客様が増えると、毎月の手数料も一緒に増えていきます。お店の予約ページで直接受ければ手数料はかかりませんが、予約サイトをやめると、初めてのお客様に見つけてもらう入口まで一緒になくなってしまいます。

この記事では、手数料が実際にいくらかかっているかを出したうえで、予約サイトに残すお客様と、お店で直接受けるお客様を分けて考える進め方をまとめました。飲食店を中心に書いていますが、美容室やサロンでも考え方は同じです。

予約サイトに毎月いくら払っているか

木のテーブルの上に開いて置かれた白いノート

手数料が高いと感じたら、まず1か月分を数字にしてみてください。予約サイトの費用は、月々の掲載料と、予約した人数や件数に応じてかかる手数料に分かれていることが多く、請求書を並べないと合計が見えにくいものです。

たとえば食べログのネット予約は、実際に来店した人数に応じて料金がかかります。店舗向けの公式ページによると、ディナーは1人200円、ランチは1人100円(どちらも税抜)です。ディナーでネット予約から月に150人来れば、それだけで3万円(税抜)です。掲載プランの月額は、これとは別にかかります。

手数料の決まり方はサイトごとに違い、店舗向けに公開されていないものもあります。契約書と毎月の請求書から、次のように書き出しておくと比べやすくなります。

書き出すものどこで見るか書き出す数字
月々の掲載料契約書、毎月の請求書プランの月額
予約ごとの手数料請求書の明細1人(1件)あたりの金額と、その月の人数
予約サイトから来た人数予約サイトの管理画面、予約台帳1か月の来店人数と、その売上
1人あたりの費用上の3行から計算掲載料と手数料の合計を、来店人数で割った金額

最後に出した1人あたりの費用を、そのお客様の客単価と並べてみます。客単価が1万円で1人あたり300円なら、売上の3%です。この割合を高いと見るか、見つけてもらう費用として納得できるかで、このあとの進め方が変わります。

予約サイトが代わりに引き受けていること

明かりのともった、人のいない受付カウンター

手数料を減らす前に、予約サイトがその代わりに何をしてくれているかも見ておきます。

いちばん大きいのは、お店をまだ知らない人に見つけてもらえることです。予約サイトで食事の場所を探す旅行者にとって、そこに載っていないお店は、はじめから候補に入りません。

サイトによっては、外国語の予約画面や確認メール、前日のお知らせもあります。カードを事前に登録してもらい、予約を守ってもらう仕組みを備えたところもあります。お店の予約ページに移すと、こうした仕組みはお店が自分で用意することになります。

手数料の額だけを見て全部をやめると、見つけてもらう入口と、予約を守ってもらう仕組みを一度に手放すことになりかねません。

直接予約に移しやすいお客様、移しにくいお客様

そこで、お客様をひとまとめにせず、お店をすでに知っているかどうかで分けて考えます。

予約サイトで受ける初めてのお客様と、お店の予約ページで受ける2回目以降や指名のお客様を左右に並べた図
図1 予約サイトとお店の予約ページ、それぞれで受けるお客様

手数料を払ってでも予約サイトに残したいのは、お店を知らずに一覧や口コミから探してくれる初めての方です。この方たちに払う手数料は、広告費に近いものと考えられます。

一方で、2回目以降の方や知り合いの紹介で来る方は、すでにお店を選んでくれています。Googleマップでお店の名前を検索して来る方も同じです。こうした方がたまたま予約サイトから予約すると、見つけてもらうための手数料を払っていることになります。手数料が惜しいのは、こうした方の分です。

Point初めての方は予約サイトに残し、すでにお店を知っている方から直接予約に案内する。

どちらのお客様が多いかは、来店したときに、どこでお店を知ったかを聞いてみると見えてきます。どの国の方が来ているかを確かめるときと一緒に聞くと手間が増えません。国の調べ方はお店に来ている外国人の国の調べ方にまとめています。

予約サイトを残したまま、直接予約を増やす順番

直接予約に移すといっても、予約サイトを解約するところからは始めません。お店をすでに知っている方が、自然にお店の予約ページを選べるように入口を足していきます。

数える、予約ページを整える、入口をつなぐ、来店時に案内する、比べる、の5段階を順に示した図
図2 予約サイトを残したまま、直接予約を増やす順番

お店の予約ページは、英語で読めるようにしておきます。料金は税込みの総額で書き、コースの内容や所要時間、キャンセルの決まりも同じページに載せます。メニューの書き方は多言語メニューの記事を参考にしてください。

入口としてまず使いたいのが、Googleビジネスプロフィールです。Googleのヘルプによると、お店は予約のためのリンクを追加でき、予約サイトのリンクが並ぶ場合でも、お店が追加したリンクを「ビジネス優先」に設定すると上に表示されます。なお、Googleの画面から予約を受ける「Googleで予約」は、提携している予約システムを通して受ける仕組みです。ヘルプにも、予約システム側から料金がかかる場合があると書かれているので、手数料がなくなるわけではありません。

来店したお客様には、次はお店の予約ページから予約できることを、会計のときのカードや紙で伝えます。3か月ほど続けたら、最初に出した数字をもう一度並べて、予約サイトから来た人数と手数料がどう変わったかを見ます。

無断キャンセルへの備え

夕方の明かりがともる、客のいない飲食店の店内

直接予約を増やすと、無断キャンセルへの備えもお店が持つことになります。経済産業省が2018年に公表した、有識者勉強会の「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」には、お店ができることとして次のようなものが挙げられています。

  • キャンセルの決まりやキャンセル料の目安を、予約ページに書いておく。電話で予約を受けるときも、最低限の説明をする
  • お客様がキャンセルの連絡をしやすい仕組みを作る。確認のメッセージにキャンセルのボタンを付ける方法もある
  • 人数や金額が大きい予約では、事前の支払いや預かり金、カードの事前登録を検討する

海外からのお客様は、日本の電話番号にかけにくいこともあります。予約ページやメールからキャンセルできるようにしておくと、連絡のないまま来ない予約を減らせます。

キャンセル料の考え方もレポートに書かれています。コース予約で当日に来なかった場合は、損害が全額になることがあり、決まりを示しておけば全額を請求できるとされています。ただし、ほかに回せる食材や人件費を除くなど、損害額はお店ごとの事情をもとに算定する必要があります。

やめておきたいこと

白い看板が置かれた、客のいない飲食店の客席

いちばん避けたいのは、手数料が惜しいからと、予約サイトを一度に全部やめてしまうことです。予約が減ったときに、予約サイトの分が減ったのか、ほかの理由なのかが分からなくなります。やめるとしても、1つずつにします。

空席の管理が二つに分かれたままになるのも危険です。予約サイトとお店の予約ページで別々に席を数えていると、同じ席に二重に予約が入ります。空席をまとめて管理できる予約システムを使うか、少なくとも直接予約で受ける席と時間を決めておきます。

キャンセルの決まりを書かないまま、英語の予約ページを公開するのもやめておきたいことです。予約サイトでは画面に出ていた決まりを、お店の予約ページに書き写し忘れることがあります。

よくある質問

Q. 予約サイトをやめたら、外国人のお客様は減りますか

初めてのお客様が、どこでお店を見つけているかによります。予約サイト経由の人数を1か月ごとに数え、直接予約を増やしてから比べると、減った分と手数料の差が分かります。いきなり解約せず、残したまま様子を見るほうが安全です。

Q. Googleマップから、予約サイトを通さずに予約を受けられますか

受けられます。Googleビジネスプロフィールには、お店の予約ページへのリンクを追加できます。Googleの画面から予約を受ける「Googleで予約」の仕組みを使う場合は、提携する予約システムから料金がかかることがあると、Googleのヘルプに書かれています。

Q. 直接予約でも、キャンセル料は取れますか

経済産業省が公表した有識者勉強会のレポートでは、キャンセルの決まりを予約の時点で示しておくことを前提に、キャンセル料を請求できるという考え方が示されています。金額は、ほかに回せる食材や人件費を除くなど、お店ごとの損害をもとに決める必要があるとされています。

まとめ

予約サイトの手数料には、お店を知らない人に見つけてもらうための費用と、もともとお店を知っている人の予約にかかっている費用が混ざっています。減らせるのは後ろのほうです。予約サイトは残したまま、お店を知っている方から順に直接予約へ案内していけば、入口を失わずに手数料を減らせます。

ご相談を受けていて迷われるのは、どこまでを予約サイトに残すかです。1か月分の数字を並べると、直接予約を増やしたほうがいいと分かることもあれば、今の予約サイトのままのほうが得だと分かることもあります。私たちは、その数字の出し方と、直接予約の入口をどう作るかを、お店の方と一緒に決めていきます。

手数料と予約の入り方を一緒に整理するなら、無料診断からご相談ください。飲食店向けの支援は飲食店のインバウンド集客のページにまとめています。

この記事の監修者

瀬川将也

瀬川将也(合同会社ライトハウス 代表)

マーケティング歴10年。マーケティングと制作を手がける会社を含む2社で役員を務め、現在は観光系NPO法人の理事も務めています。上場企業の売上につながるお問い合わせ獲得をゴールとした広告運用・SEO、新規事業の商品の販売戦略構築、飲食店フランチャイズの出店拡大など、大きめの会社から小さなお店まで幅広く支援してきました。

出典

  1. 食べログ「食べログネット予約のご案内」(店舗向け)(2026年9月29日取得)
  2. Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ローカル ビジネス リンク」(2026年9月29日取得)
  3. Google ビジネス プロフィール ヘルプ「サービス提供事業者経由で予約を設定する」(2026年9月29日取得)
  4. サービス産業の高付加価値化に向けた外部環境整備等に関する有識者勉強会「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」(2018年11月1日、経済産業省公表。2026年9月29日取得)
  5. 写真:Studio Stock
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