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シンガポール人観光客を集客するには?来店前に見る情報源と予約までの流れを解説【確認手順付き】

シンガポール人観光客を集客するには?来店前に見る情報源と予約までの流れを解説【確認手順付き】

シンガポールから日本に来る方は、出発前に動画サイト(49.7%)と口コミサイト(20.3%)をよく見ています。どちらも全体の平均より高く、口コミサイトは全体の2倍近い割合です。この人たちに気づいてもらうには、何で調べ、何を見て決め、どこで予約するのかを先に知っておく必要があります。

ところが、ご相談を受けていると、この流れを知らないまま待っているお店が少なくありません。英語の情報が見つからなければ、外国の方を受け入れているお店なのかどうかさえ伝わっていないことになります。この記事では、シンガポールの方がお店を選んで予約するまでに使うものを、公式の統計と各サービスの案内で確かめながらまとめました。飲食店と美容室・サロンの両方を念頭に書いています。

シンガポールから来る方は、どんな旅をしているか

夕暮れの街を見下ろす、窓の大きなレストラン

JNTO(日本政府観光局)によると、2025年にシンガポールから日本を訪れた人は72万6,251人で、前年より5.1%増えました。2026年も1月から8月までで42万9,000人(推計値を含む)と、前年より10.0%多くなっています。12月だけで1年の約2割が来るのも特徴です。冬に向けた準備は年末年始と春節の準備の記事にまとめました。

項目シンガポール(2025年、観光庁)
滞在日数7〜13日間が68.1%
旅行の手配個別手配が95.2%
旅行の申し込みウェブサイトからが88.7%
日本への来訪2回目以上が75.3%
1人あたりの旅行支出31万9,901円(うち飲食費6万4,899円)

1週間ほどの旅を自分で組み、ネットで手配し、何度も日本に来ている人たちです。行き先を自分で選んでいるので、選ぶ材料がそろっているお店ほど候補に残ります。

出発前に候補を集める、動画サイトと口コミサイト

出発前に役に立った旅行情報源を、シンガポールと全国籍・地域で比べた横棒の図。動画サイト49.7%と39.6%、SNS38.5%と43.3%、自国の親族・知人30.0%と19.9%、口コミサイト20.3%と11.0%、個人のブログ14.1%と23.9%
図1 出発前に役に立った旅行情報源(2025年、観光庁)

観光庁の調査で「出発前に役に立った旅行情報源」を見ると、シンガポールの方は動画サイトが49.7%でいちばん多く、全体の39.6%を上回ります。口コミサイトは20.3%で全体の2倍近く、自国の親族・知人も30.0%と高めです。SNSと個人のブログは全体より低めです。

ここから見えるのは、動画で雰囲気をつかみ、口コミサイトと身近な人の話で確かめてから行き先を決めるという順番です。調査では、動画サイトを「YouTube/愛奇芸等」、口コミサイトを「トリップアドバイザー等」として聞いています。料理や施術の様子が分かる動画と、英語の口コミが残っているかで、候補に入るかが変わります。動画の撮り方はインバウンド向けの動画の記事に、口コミの頼み方は外国の方の口コミの記事にまとめました。

日本に着いてから比べられる、英語の情報と支払いの案内

夜の街の光を、スマートフォンで撮っている手元

滞在中に役に立った情報として、シンガポールの方の51.3%が飲食店の情報を挙げました。旅の途中でも、近くのお店を探して比べていると考えられます。

最初の分かれ目は、英語で読めるかどうかです。シンガポールの国勢調査(2020年)では、家庭でいちばんよく話す言葉が英語という人が48.3%でした。15〜24歳では、読み書きができる人の90.3%が複数の言語を読み書きできます。中国系やマレー系の方でも、英語の案内なら読める人が多いと考えてよいでしょう。

次は支払いです。シンガポールの方の91.0%が日本でクレジットカードを使っていて、全体の75.0%より高い割合です。モバイル決済を使った人は4.4%にとどまります。カードが使えることを、来る前に分かる場所に書いておくことが効いてきます。

ムスリムの方は、食材が分かるかを見ている

シンガポールでは、15歳以上の住民の15.6%がムスリムです。JNTOのムスリム旅行者向けの案内は、日本にはハラール認証を一元的に行う機関がないことや、みりんや料理酒が多くの料理に使われていることを伝えています。認証がないお店でも、豚肉やアルコールを使っているかを英語のメニューに書いておけば、お客様が自分で判断できます。

予約はネットで最後まで進められるか

焼き台と小皿が並ぶ、焼肉店のカウンター

シンガポールの方は、旅行の申し込みの88.7%をウェブサイトから済ませています。シンガポールには飲食店を探して予約できるChopeのようなサービスもありますが、対象はシンガポールやバンコクなど5つの都市で、日本のお店は載っていません。ネットで予約するのが当たり前の人たちなので、電話だけのお店は候補から外れやすいと考えておいたほうがいいでしょう。

日本のお店が用意できる入口は、Googleビジネスプロフィールの予約ボタンと、ホームページの英語の予約ページです。Googleの案内では、対応する予約サービスと連携すると1週間ほどで表示され、サービス側から料金がかかる場合があるとされています。TableCheckのように23の言語に対応した予約サービスもあります。手数料は予約サイトの手数料の記事を参考にしてください。

美容室やサロンも流れは同じです。統計では温泉やエステなどにお金を使った人は4.2%と少数ですが、施術の内容と所要時間、税込みの料金が英語で読め、予約まで進めることが選ぶ材料になるのは変わりません。詳しくは美容室・サロンのインバウンド需要の記事で書いています。

受け入れていることが伝わっているか、英語で探して確かめる手順

シンガポールの方の目でお店の見え方を確かめる4つの段階を示した図。知る、比べる、決める、予約する
図2 シンガポールの方の目で、お店の見え方を確かめる順番

確かめ方は、シンガポールから来た人になったつもりで、お店を英語で探してみることです。スマートフォンの言語を英語にして、地図アプリでお店の名前や、料理名と地名を組み合わせた言葉で探します。営業時間や写真、値段と予約の方法が英語で読めるかを順に見ます。動画サイトと口コミサイトでも探してみてください。探される言葉の調べ方は英語のキーワードの記事にまとめています。

どこかで止まったら、その先はシンガポールの方にはほとんど見えていません。日本語の貼り紙やメニューの内容も、英語で探す人には届いていません。

Pointシンガポールの方に選ばれるには、英語で探したときに、知る・比べる・決める・予約するの4つが途切れずにつながっている必要がある。

シンガポールの方に向けて、急いでやらなくていいこと

提灯と格子の照明が並ぶ、昼間の和食店の客席

中国系の住民が多いからといって、最初から中国語のページを作る必要はありません。まずは英語をそろえるほうが先です。モバイル決済の種類を増やすことも、使った人が4.4%なので後回しで構いません。Chopeのようなシンガポールの予約サービスは、日本のお店が対象になっていないので考えなくて大丈夫です。

ハラール認証を取ることも、ムスリムの方を迎える前提ではありません。食材を英語で書くところから始められます。

お店でできること、外に頼むと早いこと

赤い提灯の下、円卓に料理が並ぶ夜の店内

英語で探して確かめる作業と、Googleビジネスプロフィールに営業時間や写真、カードが使えるかを入れる作業は、お店の方が自分で進められます。費用もかかりません。

外に頼むと早いのは、シンガポールの方が実際に使う言葉で見つけてもらうことと、動画や口コミサイトで候補に入る状態をつくることです。依頼先の選び方はインバウンド集客の依頼先の記事に、国ごとの違いは韓国や香港の方の探し方の記事にまとめています。

よくある質問

Q. シンガポールの方向けに、英語以外の言葉も用意したほうがいいですか

まずは英語で十分です。シンガポールの国勢調査(2020年)では、家庭でいちばんよく話す言葉が英語という人が48.3%でした。英語の案内をそろえてから、ほかの言葉を考えます。

Q. ハラール認証がないと、ムスリムの方には来てもらえませんか

認証がなくても、選んでもらえる場合はあります。JNTOは、日本にはハラール認証を一元的に行う機関がないと案内しています。豚肉やアルコールを使っているかを英語のメニューに書いておけば、お客様が自分で判断できます。

Q. 予約は電話だけでも大丈夫ですか

シンガポールの方は、旅行の申し込みの88.7%をウェブサイトから済ませています。Googleビジネスプロフィールの予約ボタンか、ホームページの英語の予約ページを用意しておくことをおすすめします。

まとめ

シンガポールの方は、動画と口コミサイトで候補を集め、英語の情報で比べて、ネットで予約まで済ませます。この流れのどこかで英語の情報が途切れると、受け入れているお店だということ自体が伝わりません。

ご相談で迷われるのは、何を英語にするかよりも、どこで途切れているのかがお店の中からは見えないことのほうです。私たちは、シンガポールの方と同じ手順でお店を探してみて、途切れている場所と先に直すところを一緒に決めます。英語で探しても十分に見つかる状態なら、今は手を入れなくていいとお伝えします。

シンガポールからのお客様の迎え方を相談したいときは、インバウンド集客のご相談からご連絡ください。支援の内容はインバウンド集客支援のページにまとめています。

この記事の監修者

瀬川将也

瀬川将也(合同会社ライトハウス 代表)

マーケティング歴10年。マーケティングと制作を手がける会社を含む2社で役員を務め、現在は観光系NPO法人の理事も務めています。上場企業の売上につながるお問い合わせ獲得をゴールとした広告運用・SEO、新規事業の商品の販売戦略構築、飲食店フランチャイズの出店拡大など、大きめの会社から小さなお店まで幅広く支援してきました。

出典

  1. 日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」国籍/月別 訪日外客数(2003年〜2026年)(2025年は確定値、2026年は推計値を含む。2026年10月1日取得)
  2. 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書」(2026年10月1日取得)
  3. 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 集計表(暦年・確報)」表1-1・表2-1(2026年10月1日取得)
  4. Singapore Department of Statistics「Census of Population 2020 Statistical Release 1」(2026年10月1日取得)
  5. Japan National Tourism Organization「Muslim Travelers in Japan」(2026年10月1日取得)
  6. Google ビジネス プロフィール ヘルプ「サービス提供事業者経由で予約を設定する」(2026年10月1日取得)
  7. Chope 公式サイト(2026年10月1日取得)
  8. TableCheck 公式サイト(2026年10月1日取得)
  9. 写真:Studio Stock
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