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香港人観光客は日本のお店をどう探す?動画とOpenRice日本版、決め手になる写真と値段

香港人観光客は日本のお店をどう探す?動画とOpenRice日本版、決め手になる写真と値段

香港から日本に来る方は、2026年1月から8月までで約182万人、しかも9割が2回目以上の訪日です。旅程も自分で調べて組み立てる人が中心です。香港の方が調べる場所にお店が出ていなければ、候補にも入らず、外国の方を受け入れているお店だということも伝わりません。

この記事では、香港の方がお店を知ってから予約するまでに何を見ているのかを、観光庁と日本政府観光局(JNTO)の数字や各サービスの公式の案内から追いました。飲食店と美容室・サロンの両方に向けて、お店が載っているかを確かめる手順までまとめています。

何度も来て、旅を自分で組み立てる香港の方々

日の差し込む広い和の食堂で、木の卓に置かれた定食の器

観光庁の「インバウンド消費動向調査」2025年の集計では、香港から来た方のうち、日本が初めての人は9.4%でした。2回目以上が90.6%で、10回以上の人だけで38.4%います。

JNTOも香港を、訪日経験の割合が特に高い「成熟市場」と位置づけ、地方を訪れた経験も豊富だとしています。JNTOの調査では、主なターゲット層の直近の訪日旅行の73.5〜88.5%が個人手配でした。

ですから、香港の方にとっては、有名な店かどうかより、調べたときに見つかるかどうかが分かれ目になります。見つからないお店は、比べる相手にも入りません。

出発前に見ているのは、動画とSNS

同じ調査で、出発前に役に立った旅行情報源を聞いています。香港の方がいちばん多く挙げたのは動画サイトの48.8%で、SNSの40.8%が続きます。動画サイトの割合は、調査の21の国・地域の中で2番目の高さです。

出発前に役に立った旅行情報源の比較。動画サイトは香港48.8%、台湾45.5%、中国24.4%、全国籍・地域39.6%。SNSは香港40.8%、台湾42.7%、中国49.4%、全体43.3%。個人のブログは香港15.4%、台湾29.0%、中国14.8%、全体23.9%。テレビ番組は香港9.1%、台湾10.8%、中国3.5%、全体5.0%
図1 出発前に役に立った旅行情報源(香港・台湾・中国と全体、2025年)

同じ中国語を使う地域でも、見ている場所は違います。台湾の方は個人のブログを挙げた人が29.0%と多く、香港の方は15.4%です。中国大陸の方は動画サイトが24.4%と低く、SNSが49.4%と高くなっています。中国語で情報を出せば3つの地域にまとめて届く、とは考えないほうが安全です。台湾と中国大陸の方の探し方は、台湾の予約媒体の記事と中国の予約媒体の記事にまとめました。

言葉も違います。香港の2021年の人口調査では、いちばんよく使われている言語は広東語で、5歳以上の96.0%が広東語を話せます。英語を話せる人も57.7%います。書き言葉は台湾と同じ繁体字ですが、観光庁の中国語の手引きは、香港と台湾では用語や表現が少し違うとしています(繁体字と簡体字の記事)。

お店の側では、料理や施術の様子が伝わる短い動画を用意しておきます。撮り方はインバウンド向けの動画の記事に書いています。

香港生まれのグルメサイト、OpenRiceの日本版

黒い丼に盛られた、チャーシューと半熟卵、ねぎがのった豚骨ラーメン

飲食店を比べて予約する場所として、香港の方に向けて押さえておきたいのがOpenRiceです。香港で生まれたグルメサイトで、自らを「香港で最も人気のあるグルメガイド」と紹介しています。このOpenRiceには日本のお店を探せる日本版があり、東京・関東や大阪・神戸、北海道、沖縄などの地域ごとに検索できます。

日本版では、席の予約ができます。2025年8月には、日本のチケット会社と組んで、日本の600以上の飲食店の1,000を超えるセットメニューを、予約と同時に前払いできる仕組みも始めました。香港でお店を探すときと同じ画面で、日本のお店も予約まで進められるということです。

気をつけたいのは、お店の側の手続きです。日本版のサイトでは、お店向けの管理アプリや広告の案内に「日本未対応」と書かれています。一方で、サイト上には「新店舗を追加する」「店舗情報更新」の入り口があります。お店が載っているか、載っていれば住所や営業時間が正しいかを、まず確かめておくことが大切です。食べログにも繁体字の版があるので、あわせて見ておきます。

決め手になるのは、写真と値段と「受け入れています」の一言

金色の枠の鏡と黒い椅子が並ぶ、落ち着いた照明の美容室の店内

比べる段階で見られるのは、料理や仕上がりの写真、税込みの値段、そして外国の方を受け入れているかどうかです。日本語の説明しかないお店は、良さが伝わる前に「入っても大丈夫だろうか」と迷われてしまいます。

観光庁の調査で、日本滞在中に役に立った情報を聞くと、香港の方の54.8%が飲食店の情報を挙げています。旅行中にも次に入るお店を探しているわけです。英語か繁体字で「外国の方も歓迎です」「英語のメニューがあります」と書き、予約の入り口を示しておくだけで、迷いは減ります。

予約の入り口は、Googleのビジネスプロフィールにも置けます。Googleの案内では、対応している予約サービスを通じて予約ボタンを出すか、お店自身の予約ページへのリンクを追加できます。

OpenRiceは飲食店のガイドなので、美容室やサロンは別の場所で見つけてもらう必要があります。写真と施術の説明、料金、予約のリンクを、Googleのビジネスプロフィールとお店のInstagramにそろえておくのが基本です。ヘアセットのように体験として出せるメニューなら、事業者の窓口を設けているKlookのような体験の予約サイトも候補に入ります。体験メニューの作り方は体験メニューの記事にまとめました。

香港の方に受け入れていることが伝わっているか、確かめる手順

刺身や天ぷら、小鉢が並ぶ朱色の盆を真上から見たところ

確かめるのに費用はかかりません。香港の方と同じ順番で、お店を探してみるだけです。

知る

YouTubeやInstagramで店名と地名を検索→料理や施術が映った動画があるか

比べる

OpenRice日本版と食べログ繁体字版で検索→載っているか、情報は正しいか

決める

Googleマップのお店の情報を見る→写真・税込みの値段・外国語の一言があるか

日本語だけなら、受け入れているかどうかは伝わっていません

予約する

予約ボタンかリンクがあるか→英語か繁体字で最後まで進めるか

ご相談を受けていて、途切れていることが多いのは「比べる」と「決める」の段です。OpenRiceに載っていない、地図の情報が日本語だけ、という状態だと、そこで別のお店に移られてしまいます。ホームページを作り直す前に、OpenRiceと地図の情報を整えるほうが、途切れた段を早く埋められます。

Point香港の方が調べる順番でお店を探してみて、途中で途切れる段があれば、そこが最初に直すところです。

お店で決めること、外に頼むと早いこと

障子の前の卓に置かれた行灯と漆の箱、茶碗

どの料理や施術を写真と動画で見せるか、税込みでいくらにするか、予約をどこで受けるかは、お店の方にしか決められません。まずは上の手順で、お店がどこで途切れているかを見ておくことが、手を入れる順番を決める材料になります。

繁体字や英語で誤解なく書くことと、OpenRiceやGoogleのビジネスプロフィール、予約ページの内容をそろえることは、外に頼むほうが早い部分です。来ているお客様の国から確かめたいときは、インバウンドのお客様の国を調べる記事から始めてください。

よくある質問

Q. 香港の方は、何を見て日本のお店を知りますか

観光庁の2025年の調査では、香港の方が出発前に役に立った情報源として挙げたのは、動画サイトが48.8%、SNSが40.8%でした。料理や施術の様子が伝わる短い動画があると、知ってもらうきっかけになります。

Q. OpenRiceに、日本のお店は載りますか

OpenRiceには日本のお店を探せる日本版があり、席の予約や、一部のお店ではセットメニューの前払い予約もできます。お店向けの管理アプリや広告は日本未対応とされていますが、サイト上に「新店舗を追加する」「店舗情報更新」の入り口があります。

Q. 台湾向けに用意した中国語は、香港の方にも使えますか

文字はどちらも繁体字なので読めますが、観光庁の手引きでは、香港と台湾で用語や表現が少し違うとされています。見ている情報源も違い、香港の方は動画サイト、台湾の方は個人のブログを挙げる人が多くなっています。

まとめ

香港の方は何度も日本に来て、自分で調べたお店を旅程に入れます。出発前は動画とSNSでお店を知り、比べて予約する場所には香港生まれのOpenRiceの日本版や地図があります。決め手になるのは写真と値段と予約のしやすさです。その途中でお店が見つからなかったり、日本語だけだったりすると、受け入れているお店だということも伝わりません。

ご相談で迷われるのは、OpenRiceと地図、Instagram、予約ページのどこから手を付けるかというところです。私たちは、香港の方と同じ順番でお店を一緒に探し、途切れている段と、最初に直すところを決めていきます。香港からのお客様がまだ少ないお店なら、いまは地図の情報を整えるだけで十分とお伝えすることもあります。

香港の方に見つけてもらう準備でお困りのときは、インバウンド集客のご相談からお気軽にご連絡ください。支援の内容はインバウンド集客支援のページにまとめています。

この記事の監修者

瀬川将也

瀬川将也(合同会社ライトハウス 代表)

マーケティング歴10年。マーケティングと制作を手がける会社を含む2社で役員を務め、現在は観光系NPO法人の理事も務めています。上場企業の売上につながるお問い合わせ獲得をゴールとした広告運用・SEO、新規事業の商品の販売戦略構築、飲食店フランチャイズの出店拡大など、大きめの会社から小さなお店まで幅広く支援してきました。

出典

  1. 日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2026年8月推計値)」(2026年9月16日発表、2026年10月1日取得)
  2. 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 集計表(暦年・確報)」(表1-1・参考3を使用。2026年10月1日取得)
  3. 日本政府観光局(JNTO)「香港市場マーケティング戦略」・「香港市場ターゲットの特徴」(2026年10月1日取得)
  4. 香港特別行政区政府統計処「香港人口的語言使用情況(2021年人口普查)」(2026年10月1日取得)
  5. 観光庁「地域観光資源の中国語解説文作成のためのライティング・スタイルマニュアル(追補版)」(2026年10月1日取得)
  6. OpenRice 日本版・「New Prepaid Menu Service」(2025年8月15日掲載、2026年10月1日取得)
  7. 食べログ 繁体字版(2026年10月1日取得)
  8. Google ビジネス プロフィール ヘルプ「サービス提供事業者経由で予約を設定する」(2026年10月1日取得)
  9. Klook「關於Klook」・「Partner with us」(2026年10月1日取得)
  10. 写真:Studio Stock
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