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中国人観光客は日本のお店をどう探す?小紅書・大衆点評・携程の使われ方と支払いの注意点

中国人観光客は日本のお店をどう探す?小紅書・大衆点評・携程の使われ方と支払いの注意点

中国本土から来るインバウンドの方々は、日本のお店を中国のSNSやアプリで探します。観光庁の2025年の調査では、出発前に役立った情報源はSNSが49.4%で最も多い割合でした。日本語のホームページだけでは、中国の方が見ている場所に届いていないことがあります。

中国の方がどこで何を見てお店を選ぶのかは、日本のお店の側ではあまり知られていません。中国語のメニューやAlipayがあっても伝わらず、外国の方を受け入れているお店だとすら思われていないことがあります。この記事では、中国本土の方が使うアプリと、比べるときに見ているものを、観光庁とJNTO(日本政府観光局)の資料から順にまとめました。香港と台湾は、香港の方の記事と台湾の方の記事に分けています。

中国本土の方が、旅行の前にお店を知る場所

店の看板の光が映るカウンターに置かれた、チャーシューと煮卵のラーメン

観光庁の「インバウンド消費動向調査」2025年の集計では、中国本土の方が出発前に役立ったと答えた情報源はSNSが49.4%で、全体の43.3%を上回りました。集計表のSNSの項目には、例として微信(WeChat)が挙がっています。トリップアドバイザーのような口コミサイトは6.4%で、全体の11.0%より少ない割合です。

JNTOのハンドブック(2022年版)には、YouTube は中国国内からアクセスできず、Facebook や LINE、Twitter も基本的に使えないとあります。JNTOも中国に向けては微博(Weibo)と微信で発信し、2024年10月に小紅書(RED)の公式アカウントを開きました。2026年4月の中国市場の戦略では、日本に来たことのない20〜30代は情報を集める先がSNS中心とされています。中国本土の方がお店を知る入口は、中国のSNSです。

Point中国本土の方がふだん使うアプリの中に情報がないお店は、受け入れているかどうかが伝わる前に、候補から外れています。

小紅書・大衆点評・携程で見られていること

朝もやの中に続く、木造の町家が並ぶ石畳の通り

よく名前が挙がるアプリを、運営する会社の説明とJNTOの資料で確かめられる範囲でまとめました。SNSで知り、口コミのアプリで比べ、旅行アプリで手配するという違いがあります。

アプリどんなサービスか
小紅書(RED)公式サイトの説明は「生活の興味を共有するコミュニティ」。写真や動画で体験を投稿する
大衆点評美団(Meituan)のグループのサービスで、お店の情報と口コミを見る。美団の以前の社名は「美団点評」
携程(Ctrip)Trip.com Group のブランド。旅行の手配のほか、旅行記の共有や飲食店のガイドもある
微信・微博JNTOが中国向けの発信に使うSNS。微信は WeChat Pay の支払いにもつながる

JNTOの小紅書の公式アカウントでは、インパクトのある画像と分かりやすいタイトルの記事が人気だったと報告されています。中国市場の戦略には、予約の方法としてOTA(オンラインの旅行会社)の利用率が高いともあります。説明は簡体字で用意します。選び方は繁体字と簡体字の記事にまとめています。

比べて決めるときに見られている材料

中国本土の方が日本のお店を知ってから予約するまでの流れ。1 知る:中国のSNS、動画サイト、個人のブログ。お店は写真と短い動画を中国のSNSに載せておく。2 比べる:大衆点評などの口コミアプリ、携程などの旅行アプリ。お店は簡体字の説明と写真、口コミを用意する。3 決める:写真、値段、場所、外国の方を受け入れているかどうか。お店は中国語のメニュー、予約、使える支払い方法を先に書く。4 予約・支払い:ウェブやアプリでの予約、Alipay・WeChat Payでの支払い。お店は電話以外の予約の受け方と使える決済をはっきりさせる
図1 中国本土の方が、日本のお店を知ってから予約するまで

同じ調査で中国本土の方は、女性が58.5%、日本が初めての方が44.0%でした。旅行の手配は86.0%が個人で行っています。スマートフォンで調べて自分で決める方が中心なので、画面の中で情報がそろっているかが決め手になります。

いちばん満足した飲食は肉料理が42.0%で、全体の32.5%より多くなりました。理由に「価格が手頃・自国より安い」を挙げた人は8.3%で、全体の19.8%より低い割合です。値段の安さより、おいしそうな写真と中身の説明が比べる材料になります。値段の書き方はインバウンドの客単価の記事にまとめました。

サロンは飲食より利用が少なく、ネイルサロンやエステを含む費目にお金を使った中国本土の方は2.5%でした。施術が目当ての方に向けて、メニューと料金、予約の方法を簡体字で見せておきます。

支払いと予約で、候補から外れるところ

手に持ったスマートフォンの、明るいグラデーションの画面

日本滞在中の支払いでは、中国本土の方の82.6%がスマートフォン決済(Alipay や WeChat など)を使い、全体の20.9%と大きく違います。クレジットカードは49.0%でした。カードと現金しか使えないお店は、支払えるか分からないお店に見えます。

PayPayの加盟店なら、Alipay+ を申し込むと中国本土の Alipay を受けられます。手数料は取引金額の1.98%(税別)です。WeChat Pay は、2025年9月16日から PayPay の HIVEX で使えるようになりました。ほかの決済サービスを使うお店は、契約している会社に確かめます。予約は電話だけでなく、ウェブのフォームやメッセージで受けられるようにして、受け方を簡体字で書いておきます。

外国の方を受け入れていると伝わっているか

天びんの皿の上の器に、ガラスのポットから注がれるお茶

確かめる方法としていちばん確実なのは、来てくださった方にどこでお店を知ったのかを聞くことです。会計のときに「您是在哪里看到我们店的?(どこでお店を知りましたか)」と書いたカードを見せれば、言葉に自信がなくても聞けます。答えを1か月ほど記録すると、どのアプリで見つけられているかが分かります。

中国語ができる知り合いに、小紅書や大衆点評でお店の名前を検索してもらうのも手です。そのうえで、店頭とメニューに「有中文菜单(中国語のメニューがあります)」「可使用支付宝・微信支付(Alipay・WeChat Payが使えます)」のような一文を足します。受け入れていることを、中国の方が読める言葉で先に書いておくだけでも、候補に入りやすくなります。

中国からのお客様が減っている今、どこから手をつけるか

明るい灰色の壁の前、白いテーブルに置かれた陶器のマグカップ

JNTOの推計では、2026年1〜8月に中国から来た方は290万4,600人で、前年より56.7%減りました。JNTOは中国政府が日本への渡航を避けるよう注意喚起したことと、航空便の減便を挙げています。影響の考え方は中国からのインバウンドが減ったお店の記事に書きました。

それでも、8か月で290万人を超える方が来ています。いま手をつけるなら、お金のかからない簡体字の一文と、支払い方法の確認からです。店頭の一文やお客様への質問はお店でできます。中国のSNSで自然な中国語の投稿を続けることや、アプリに載っている情報を直していくことは、中国語で読み書きできる人がいないと続かないので、外に頼むと早い部分です。

よくある質問

Q. 中国本土の方に向けて、Facebook や Instagram で発信すれば届きますか

JNTOのハンドブック(2022年版)では、Facebook や LINE、Twitter は中国では基本的に使えないとされています。JNTOも中国に向けては微博や微信、小紅書で発信しています。

Q. Alipay や WeChat Pay は、どうすれば使えるようになりますか

PayPayの加盟店なら、Alipay+ を申し込むと中国本土の Alipay を受けられます。WeChat Pay は2025年9月16日から HIVEX で使えます。ほかの決済サービスは、契約している会社に確かめます。

Q. 中国からのお客様が減っている今、準備する意味はありますか

2026年1〜8月は前年より56.7%減りましたが、それでも290万4,600人が来ています。簡体字の一文や支払い方法の確認のように、お金のかからない準備なら、数が戻ったときもそのまま使えます。

まとめ

中国本土の方は、日本のお店を中国のSNSで知り、口コミや旅行のアプリで比べ、スマートフォンで予約と支払いを済ませます。そのアプリの中に写真と簡体字の説明、使える支払い方法がそろっていることが、受け入れているお店だと伝わる最初の条件です。

ご相談で迷われるのは、中国のSNSに発信するところまでやるか、店頭と支払いを整えるところで止めるかです。私たちは、お店が見つけられているアプリを一緒に確かめ、どこまで手をかけるかを決めます。中国本土のお客様がまだ少ないお店なら、今は簡体字の一文で十分とお伝えすることもあります。

中国本土のお客様への準備でお困りのときは、インバウンド集客のご相談からご連絡ください。支援の内容はインバウンド集客支援のページにまとめています。

この記事の監修者

瀬川将也

瀬川将也(合同会社ライトハウス 代表)

マーケティング歴10年。マーケティングと制作を手がける会社を含む2社で役員を務め、現在は観光系NPO法人の理事も務めています。上場企業の売上につながるお問い合わせ獲得をゴールとした広告運用・SEO、新規事業の商品の販売戦略構築、飲食店フランチャイズの出店拡大など、大きめの会社から小さなお店まで幅広く支援してきました。

出典

  1. 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 集計表」(表1-1・表2-1・参考3の中国)
  2. JNTO「訪日旅行誘致ハンドブック2022 中国」、「中国市場 ターゲット別の戦略・戦術」(2026年4月)
  3. JNTO「中国市場動向トピックス2024年11~12月」、「訪日外客数(2026年8月推計値)」
  4. 小紅書、美団 決算公告、Trip.com Group 年次報告書
  5. PayPay「Alipay+ とは」、「WeChat Pay 追加のお知らせ」
  6. 取得日はいずれも2026年10月1日。図1は出典をもとにライトハウスが整理。写真:Studio Stock
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