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フィリピン人観光客は日本のお店をどう探す?SNSと知り合いの口コミ、英語で伝わる案内と支払いの準備【確認手順付き】

フィリピン人観光客は日本のお店をどう探す?SNSと知り合いの口コミ、英語で伝わる案内と支払いの準備【確認手順付き】

フィリピンからの観光客は、日本のお店をSNSと動画で見つけ、自国と日本に住む知り合いの話も頼りにして選んでいます。英語が公用語の国なので、英語でお店の情報がそろっていれば、それだけで候補に入りやすいお客様です。

この記事では、フィリピンの方がお店を知ってから予約し、支払うまでに何を見ているのかを、観光庁とJNTOの資料からたどります。お店の見え方を確かめる手順もまとめました。

フィリピンからの観光客は、どんな旅をしているのか

料理が並んだテーブルを、何人かで囲んで食事をしている手元

日本政府観光局(JNTO)によると、2025年にフィリピンから日本を訪れた人は88万5,023人で、前年より8.1%増えました。2026年も1月から8月までの推計で55万8,500人と、前年の同じ期間を3.5%上回っています。

観光庁の「インバウンド消費動向調査」で旅の中身を見ると、平均の滞在は15.4泊と長く、来訪の目的は観光・レジャーが73.2%、親族・知人訪問が10.8%です。旅行の手配は個別手配が90.0%で、初めて日本に来た人は35.3%でした。多くの人が、何度目かの日本を自分で組んだ旅程で、ゆっくり回っています。旅行全体に「大変満足」と答えた人は90.6%で、全体の73.5%を大きく上回ります。「必ず来たい」と答えた人は89.9%で、調査した国・地域の中で最も高い割合でした。

出発前に見ているのは、SNSと動画と知り合いの話

フィリピンからの旅行者が出発前に役に立った旅行情報源の横棒の図。SNS45.2%、動画サイト38.1%、自国の親族・知人27.0%、日本在住の親族・知人23.8%、個人のブログ18.0%、口コミサイト11.9%、宿泊施設のサイト10.4%、日本政府観光局のサイト10.0%、旅行会社のサイト9.6%、旅行ガイドブック6.8%
図1 フィリピンからの旅行者が、出発前に役に立った旅行情報源(2025年、観光庁)

2025年の調査で、フィリピンからの旅行者が出発前に役に立ったと答えた情報源は、SNS(45.2%)と動画サイト(38.1%)が上位の2つです。目を引くのはその次で、自国の親族・知人(27.0%)と日本在住の親族・知人(23.8%)が3位と4位に入っています。行き先やお店の候補は、SNSの投稿と、知り合いから聞いた話で集まっていると考えてよさそうです。

JNTOの「訪日旅行誘致ハンドブック2025」によると、SNSの中でもFacebookの利用者が多く、2024年には人口の73.4%にあたる8,675万人が使っていたとされます。旅行を考えるときには、友人からの口コミが大きく影響するとも書かれています。日本には30万人以上(2023年10月末)のフィリピンの方が住んでいて、その人たちの話も旅の情報源になっています。SNSの選び方の記事もあわせてご覧ください。

日本に着いてから、お店を探して決めるまで

木のテーブルに置かれた、ご飯と味噌汁と漬物の膳

旅行中に役に立った情報は、交通手段(68.9%)に続いて、飲食店の情報(60.0%)が2位です。出発前に決めた店だけでなく、旅先でもお店を探しているということです。スマートフォンで探すと出てくるGoogleマップのお店の情報は、Googleビジネスプロフィールで無料で管理できます。

決める前に見られるのは、言葉と中身です。JNTOのハンドブックによると、英語は公用語のひとつで、フィリピンの方は英語でやり取りができます。お店の情報は、英語でそろえれば足ります。

飲食店なら、ハンドブックにある食の好みも手がかりになります。フィリピンの方はご飯とおかずを一緒に食べる習慣があり、懐石料理や鍋料理でご飯が最後に出ることに戸惑う人がいます。肉類や味の濃い料理を好み、量の多い食事が喜ばれます。英語のメニューに「ご飯は最初から出せます」「大盛りにできます」と書いておくだけでも、選ぶ理由になります。禁煙かどうかも書いておきます。

美容室やサロンについては、フィリピンの方がどの媒体で探しているかを示す公的な数字は見つかりませんでした。料金と所要時間、予約の方法を英語で書いておくことが先です。サロンの需要は美容室のインバウンド需要の記事で書きました。

予約と支払いは、どこで入り、どこで止まるのか

白い皿に盛られた、えびと野菜の天ぷら

JNTOのハンドブックによると、旅行の手配ではKlook、Agoda、Booking.comといったオンライン旅行会社がよく使われ、宿泊ではAirbnbの利用も増えています。宿泊と体験には、予約が入る場所がはっきりあります。

一方で、飲食店や美容室について決まって使われる予約サイトは、公的な資料からは確かめられませんでした。ですから、お店の側で予約の入口をはっきりさせておくことが大切です。Googleマップのお店の情報とホームページに、予約の方法を英語で書いておきます。SNSを連絡に日常的に使う国なので、Facebookのメッセージで問い合わせを受けられるようにしておくのも一案です。

支払いにも、フィリピンならではの事情があります。ハンドブックによると、クレジットカードの保有率は18歳以上の15%程度で、その代わりにスマートフォンのアプリで払うキャッシュレス決済が広く使われています。フィリピンの決済アプリGCashは、日本ではAlipay+に対応したお店で使えます。PayPayの加盟店向けの案内でも、Alipay+で使える決済サービスとしてGCashが挙がっています。カードしか受けていないお店は、フィリピンの方にとって払いにくいお店になりやすいということです。決済の選び方はキャッシュレス決済の記事にまとめました。

外国人を受け入れているお店か、伝わっていない理由

黒い器に入った、白いスープのラーメンと焼いたチャーシュー

知り合いに勧められてマップを開いても、日本語のメニュー写真だけで、値段も予約の方法も払い方も分からない。そういうお店はまだ多くあります。これでは、外国人を受け入れてくれるお店かどうかが、来る前に伝わりません。

JNTOのハンドブックにも、訪日フィリピン人の不満として英語の表記がないこととクレジットカードが使えないお店があることが挙がっています。観光庁の令和7年度の調査でも、カードの利用に困った場所は飲食店が32%で最も多くなっています(全ての国・地域)。英語のメニューと使える支払い方法を書いておくだけで、迎える用意があることは伝わります。

Pointフィリピンの方は、知り合いの話とSNSでお店を知ります。勧められて開いたマップに英語の情報と払い方が書いてあるかどうかで、来店するかが決まります。

伝わっているかを確かめる手順

湯気の立つそばと天ぷらの器が並ぶ、店のカウンター

知る

Facebookで店名を検索→英語の投稿や口コミがあるか見る

お客様が投稿していれば、それが知り合いへの紹介になっている

比べる・決める

言語を英語にしてマップを開く→メニューと値段が読めるか

写真、量、ご飯の出し方、禁煙かどうかも見る

予約・支払い

予約の方法が英語で書いてあるか→使える支払い方法が書いてあるか

電話だけ、カードだけだと、ここで止まる

確かめるときは、フィリピンの方と同じ順番で、スマートフォンからお店を探してみるのがいちばん早い方法です。国ごとの割合を先に知りたいときは、お客様の国を調べる記事の方法で数えてください。

英語の情報の追加は、お店で進められます。支払い方法の見直しや、SNSで何をどの順番で出すかは、外の手を借りると早く進む部分です。

最初からやらなくていいこと

うな重と小皿、緑茶の入った湯のみを上から見た様子

タガログ語のページやメニューを用意する必要はありません。セブなど地域によって話す言葉が違い、タガログ語で話しかけるとかえって逆効果になることもある、とJNTOのハンドブックにあります。英語の情報をそろえることが先です。

予約サイトやグルメサイトに片端から載せることも、急がなくて大丈夫です。載せる場所が増えるほど、直す手間も増えます。載せる場所の選び方はグルメサイトの記事に、ほかの国の方の探し方はタイやシンガポールの記事にあります。

よくある質問

Q. フィリピンからのお客様には、何語で案内すればいいですか

英語で十分です。英語は公用語のひとつで、地域によって話す言葉が違うため、タガログ語より英語のほうがよいとJNTOの資料にあります。

Q. フィリピンの方は、どうやって支払いますか

カードの保有率は18歳以上の15%程度で、スマートフォンのアプリで払う人が多い国です。決済アプリのGCashは、日本ではAlipay+に対応したお店で使えます。

Q. 飲食店で気をつけることはありますか

ご飯とおかずを一緒に食べる習慣があります。ご飯を最初から出せるかどうかや、量を増やせるかを英語のメニューに書いておくと、選ばれやすくなります。宗教による食の制限は、イスラム教徒の方を除いて基本的にありません。

まとめ

フィリピンからの観光客は、SNSと知り合いの話で候補を集め、旅先ではマップでお店を探し、英語で読めて払い方の分かるお店を選んでいます。英語が通じる国なので、英語の情報と支払いの案内がそろっていれば、外国人を受け入れているお店だと伝わります。

ご相談で迷われることが多いのは、英語の情報、支払い方法、SNSのうちどこから手をつけるかです。来ているお客様の国と、いまの見え方を一緒に確かめて、最初に直す場所を決めます。カードしか使えないお店なら、支払い方法の見直しが先になることもあります。

お店の見え方を確かめたいときは、インバウンド集客のご相談からお問い合わせください。支援の内容はインバウンド集客支援のページにまとめています。

この記事の監修者

瀬川将也

瀬川将也(合同会社ライトハウス 代表)

マーケティング歴10年。マーケティングと制作を手がける会社を含む2社で役員を務め、現在は観光系NPO法人の理事も務めています。上場企業の売上につながるお問い合わせ獲得をゴールとした広告運用・SEO、新規事業の商品の販売戦略構築、飲食店フランチャイズの出店拡大など、大きめの会社から小さなお店まで幅広く支援してきました。

出典

  1. 日本政府観光局(JNTO)「国籍/月別 訪日外客数」(2026年8月推計値)(2026年10月13日取得)
  2. 観光庁「インバウンド消費動向調査結果及び分析 2025年 年次報告書」(フィリピンの頁、図表4-1・4-2。2026年10月13日取得)
  3. 日本政府観光局(JNTO)「訪日旅行誘致ハンドブック2025年(東南アジア・南アジア7市場編)」フィリピン(2026年10月13日取得)
  4. 観光庁「令和7年度 訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果(2026年10月13日取得)
  5. PayPay 加盟店様向けヘルプ「Alipay+ とは」(2026年10月13日取得)
  6. GCash「Japan」(Global Pay)(2026年10月13日取得)
  7. Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google ビジネス プロフィールのスタートガイド」(2026年10月13日取得)
  8. 写真:Studio Stock
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