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タイ人観光客は日本のお店をどう探す?YouTube・SNS・知り合いの口コミと、予約が入る場所

タイ人観光客は日本のお店をどう探す?YouTube・SNS・知り合いの口コミと、予約が入る場所

タイからの観光客は、日本のお店をYouTubeなどの動画とSNSで見つけ、知り合いの口コミも頼りにして選んでいます。その流れの中にお店の情報がなければ、候補に入ることもなく、外国人を受け入れているお店かどうかも伝わりません。

この記事では、タイの方がお店を知ってから予約するまでに何を見ているのかを、観光庁とJNTOの資料からたどります。飲食店と美容室・サロンを念頭に、お店の見え方を確かめる手順までまとめました。

タイからの観光客は、どんな旅をしているのか

白い皿に盛られた、色とりどりの丸い和菓子

観光庁の「インバウンド消費動向調査」によると、2025年にタイから日本を訪れた旅行者は約123万人です。日本政府観光局(JNTO)の推計では、2026年1月から8月までに79万500人が訪れ、前年の同じ期間より3.4%増えました。

同じ調査で旅の中身を見ると、平均の滞在は8.6泊、来訪の目的は観光・レジャーが84.6%です。旅行の手配は個別手配が75.9%で、初めて日本に来た人は28.8%でした。多くの人が何度目かの日本を、自分で組んだ旅程で回っているということです。旅行全体に「大変満足」と答えた人は80.8%、「必ず来たい」と答えた人は82.7%と、どちらも高い割合でした。

出発前に見ているのは、動画とSNSと知り合いの話

タイからの旅行者が出発前に役に立った旅行情報源の横棒の図。動画サイト44.9%、SNS44.1%、自国の親族・知人17.8%、日本政府観光局のサイト17.4%、旅行会社のサイト14.4%、個人のブログ13.8%、宿泊予約サイト12.7%、日本在住の親族・知人12.1%、口コミサイト11.0%、宿泊施設のサイト9.9%
図1 タイからの旅行者が、出発前に役に立った旅行情報源(2025年、観光庁)

2025年の調査で、タイからの旅行者が出発前に役に立ったと答えた情報源は、動画サイト(44.9%)とSNS(44.1%)が上位の2つです。3位の自国の親族・知人(17.8%)より、どちらも大きく上回っています。行き先の候補は、動画とSNSの投稿から集まっていると考えてよさそうです。

JNTOの「訪日旅行誘致ハンドブック2025」は、タイの方が観光地周辺のおすすめのレストランや口コミを、タイ人旅行者が発信したSNSで確かめることもあると書いています。口コミを大事にする国民性のため、SNSの影響力は大きいとされています。タイの電子掲示板「Pantip」の旅行の部屋(Blue Planet)にも、日本旅行の旅程や質問が並んでいます。どのSNSから手をつけるかはSNSの選び方の記事にまとめました。

日本に着いてから、お店を探して決めるまで

提灯の下がる細い路地を、傘をさして歩く人の後ろ姿

旅行中に役に立った情報を聞くと、1位の交通手段(67.1%)に続いて、飲食店の情報(55.4%)が2位に入っています。出発前に決めた店だけでなく、旅先でもお店を探しているということです。スマートフォンでお店を探すと、Googleの検索とマップに載るお店の情報が出てきます。この表示はGoogleビジネスプロフィールで無料で管理でき、写真や動画も載せられます。

決める前に見られるのは、言葉と中身です。JNTOのハンドブックによると、タイの方は地図や交通情報など最小限の英語はほぼ理解でき、タイ語で伝えるほうがより効果的です。地名は英語でも書いておくと検索しやすくなります。飲食店なら、料理名と原材料を英語かタイ語で書いておくと、食の制限がある方にも伝わります。大半のタイの方に宗教による食の制限はありませんが、イスラム教徒の方や、牛肉を食べない一部の中華系の方もいます。飲食の場での喫煙はとても嫌がられる、ともハンドブックにあります。

美容室やサロンについては、タイの方がどの媒体で探しているかを示す公的な数字は見つかりませんでした。娯楽等サービス費は1人あたり6,471円で、旅の支出の3.2%です。サロンでは、料金と所要時間、予約の方法が来る前に分かることが、飲食店以上に選ばれる条件になります。サロンの需要は美容室のインバウンド需要の記事で書きました。

予約はどこで入り、どこで入らないのか

黒い盆にのった桜色の和菓子と、緑茶の入った湯のみ

JNTOのハンドブックによると、訪日タイ人の7〜8割はオンラインで航空券やホテルを個人で手配しています。よく使われているのはAgoda、Booking.com、Expedia、Travelokaといったオンライン旅行会社です。体験の予約サイトKlookも、タイで存在感を増していると書かれています。宿泊と体験には、予約が入る場所がはっきりあります。

一方で、飲食店や美容室について、タイの方が決まって使う予約サイトがあるとは、公的な資料からは確かめられませんでした。ですから、お店の側で予約の入口をはっきりさせておくことが大切です。Googleマップのお店の情報とホームページに、予約の方法を英語で書いておきます。

問い合わせを文字で受けられるようにしておくことも助けになります。タイではLINEの月間利用者が5,400万人(2026年3月末)いて、メッセージで連絡を取ることに慣れている人が多い国です。電話しか受け付けていないお店は、それだけで候補から外れることがあります。

外国人を受け入れているお店か、伝わっていない理由

焼き網のまわりに並んだ、焼肉の皿とご飯と小皿

日本のお店の多くは、この流れのどこで見られているかを知らないまま、日本語の情報だけを出しています。タイの方が動画やSNSで気になっても、マップを開くと日本語のメニュー写真だけで、値段も予約の方法も分からない。これでは、外国人を受け入れてくれるお店かどうかが、来る前に伝わりません。

観光庁の令和7年度の調査では、旅行中に困ったことのうち、スタッフとのコミュニケーションに困った場所は飲食店が38%で最も多く、カードの利用に困った場所も飲食店が32%で最も多くなっています(全ての国・地域)。旅行者は、言葉や支払いで困るかもしれないと思えば、別のお店を選びます。英語が通じなくても指さしで注文できること、使える支払い方法、禁煙かどうかを書いておくだけで、迎える用意があることは伝わります。

Pointタイの方が見る動画・SNS・マップのどこかに、受け入れていることが分かる情報を置いておかないと、候補にも入らない。

伝わっているかを確かめる手順

白い皿にのった卵焼きと、添えられた箸

知る

InstagramやFacebookで店名を検索→タイ語の投稿があるか見る

お客様が投稿していれば、それが入口になっている

比べる・決める

言語を英語にしてマップを開く→メニューと値段が読めるか

写真、支払い方法、禁煙かどうかも見る

予約する

予約の方法が英語で書いてあるか→文字で問い合わせられるか

電話だけだと、ここで止まる

確かめるときは、タイの方と同じ順番で、スマートフォンからお店を探してみるのがいちばん早い方法です。スマートフォンの言語を英語にしてGoogleマップを開くと、外国の方に見えている画面に近づきます。国ごとの割合を先に知りたいときは、お客様の国を調べる記事の方法で数えてください。

写真の差し替えや英語の情報の追加は、お店で進められます。タイ語での見え方の確認や、動画・SNSで何をどの順番で出すかは、外の手を借りると早く進む部分です。

最初からやらなくていいこと

窓辺のテーブルに置かれた、いちごのパフェ

タイ語のホームページを最初から作り込む必要はありません。英語で最低限の情報がそろっていれば、多くの方に伝わります。タイ語は、タイからのお客様が多いと分かってから、メニューや予約の案内から足していけば十分です。

予約サイトやグルメサイトに片端から載せることも、急がなくて大丈夫です。載せる場所が増えるほど、営業時間や値段を直す手間が増えます。載せる場所の選び方はグルメサイトの記事にまとめています。

よくある質問

Q. タイ語が話せなくても、タイからのお客様を迎えられますか

迎えられます。JNTOのハンドブックによると、タイの方は地図や交通情報など最小限の英語はほぼ理解できます。英語のメニューと写真、値段、支払い方法を書いておけば、会話が少なくても注文できます。

Q. タイの方は、どの予約サイトで飲食店を予約していますか

航空券やホテルはAgodaやBooking.comなどのオンライン旅行会社、体験はKlookが使われていると、JNTOの資料にあります。飲食店や美容室について決まったサイトは、公的な資料からは確かめられませんでした。Googleマップとホームページに予約の方法を英語で書いておくことが先です。

Q. ハラールに対応しないと、タイからのお客様は来ませんか

大半のタイの方には、宗教による食の制限はありません。ただ、イスラム教徒の方や、牛肉を食べない一部の中華系の方もいます。料理名と原材料を英語かタイ語で書いておくと、それぞれの方が自分で選べます。

まとめ

タイからの観光客は、動画とSNSで候補を集め、旅先ではマップでお店を探し、読める情報がそろったお店を選んでいます。この流れのどこにもお店の情報がなければ、外国人を受け入れているお店だとは伝わりません。

ご相談で迷われることが多いのは、動画やSNS、マップ、予約の入口のうちどこから手をつけるかです。お店に来ているお客様の国と、いまの情報の見え方を一緒に確かめて、最初に直す場所を決めます。タイからのお客様がまだ少ないお店なら、タイ向けより先に英語の情報をそろえる、という結論になることもあります。

お店の見え方を確かめたいときは、インバウンド集客のご相談からお問い合わせください。支援の内容はインバウンド集客支援のページにまとめています。

この記事の監修者

瀬川将也

瀬川将也(合同会社ライトハウス 代表)

マーケティング歴10年。マーケティングと制作を手がける会社を含む2社で役員を務め、現在は観光系NPO法人の理事も務めています。上場企業の売上につながるお問い合わせ獲得をゴールとした広告運用・SEO、新規事業の商品の販売戦略構築、飲食店フランチャイズの出店拡大など、大きめの会社から小さなお店まで幅広く支援してきました。

出典

  1. 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書」(2026年10月1日取得)
  2. 日本政府観光局(JNTO)「国籍/月別 訪日外客数」(2026年8月推計値)(2026年10月1日取得)
  3. 日本政府観光局(JNTO)「訪日旅行誘致ハンドブック2025年(東南アジア・南アジア7市場編)」タイ(2026年10月1日取得)
  4. 観光庁「令和7年度 訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果(2026年10月1日取得)
  5. LINEヤフー株式会社「海外における事業展開」(2026年10月1日取得)
  6. Pantip「Blue Planet」(2026年10月1日取得)
  7. Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google ビジネス プロフィールのスタートガイド」(2026年10月1日取得)
  8. 写真:Studio Stock
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