
英語のページを作ったのに、半年たっても英語で検索して来る人がいない。こういうご相談はよくあります。翻訳の出来を疑いたくなりますが、調べてみると原因はたいてい別のところにあります。Googleがそのページを「英語のページ」として見つけられていないのです。
Point翻訳の出来を疑う前に、Googleが英語のページとして見つけられているかを確かめます。
確かめる場所は3か所あります。URLの作りと、日本語版との対応の伝え方、それに英語で書いている言葉です。どれもブラウザだけで見られるので、制作会社に頼む前にご自身で当たりをつけられます。Googleの公式の説明をもとに、順番に見ていきます。
英語に切り替えても、URLが変わらない作り
いちばん多いのは、「EN」のボタンを押すと画面は英語になるのに、アドレス欄のURLが日本語のときと同じ、という作りです。
Googleは、ページの言語を画面に表示されている中身で判断します。そのうえで、言語ごとに別のURLを使うことをすすめ、Cookieやブラウザの設定で言語を切り替える方法はすすめないとしています。Googleのクローラー(サイトを巡回して内容を読み取るプログラム)は通常アメリカから動き、ブラウザの言語設定も送りません。ボタンで切り替えた先の英語版は、Googleに読まれないことがあるわけです。
小さなサイトなら、example.com/en/ のように日本語サイトの下に英語用のフォルダを作るのが手軽です。Googleの説明でも、この形は導入しやすく管理しやすいと紹介されています。?lang=en のようにURLの末尾に付け足す形は、すすめられていません。
日本語版と英語版の対応を、Googleに伝えているか

英語版に専用のURLがあるのに出てこないなら、次は日本語版と英語版の対応を見ます。この対応を伝える仕組みを hreflang(エイチレフラング)と呼びます。「このページの英語版はこちら、日本語版はこちら」という案内札を、ページの裏側に付けておくようなものです。
案内札は、日本語版と英語版の両方に付けて、互いを指しておく必要があります。Googleの説明には、2つのページが互いに参照し合っていない場合、その指定は無視されるとあります。英語版にだけ付いていて、日本語版には付いていない。実際に見ていると、この形がかなり多いです。
案内札には、自分自身のページも書いておきます。多言語対応のプラグインを使っていれば自動で入ることも多いので、まずは入っているかどうかを見てみてください。
英語で探す人の言葉と、ページの言葉のずれ
URLも案内札もそろっているのに問い合わせが来ないときは、ページに書いてある言葉を見直します。日本語のページをそのまま訳すと、英語で探す人が打ち込む言葉とはかみ合いません。
日本語のページには「こだわりの一品」「アットホームな雰囲気」といった言葉が並びがちです。英語で探す人は「english menu」「vegetarian」「near Asakusa station」のように、条件を表す言葉で探します。何を書いておけばいいかは、AI検索にお店を推薦してもらうために、ページに書いておくことで整理した項目がそのまま使えます。
見出しだけ英語で、説明は日本語のまま、というページもよく見かけます。Googleは、1枚のページの中身とナビゲーションには1つの言語を使うよう求めています。
ブラウザで確かめる順番
ここまでの話は、上から順に確かめていくのが近道です。当てはまったところで手を止めて、そこを直します。
| 確かめること | やり方 | 当てはまったら |
|---|---|---|
| 専用のURLがあるか | サイトを英語に切り替えて、アドレス欄を見る。/en/ が付くか、別のアドレスになるか | 変わらなければ、英語版に専用のURLを持たせる |
| 対応を伝えているか | 英語ページで右クリックして「ページのソースを表示」を選び、「hreflang」を検索する。日本語ページでも同じことをする | どちらかに無ければ、両方に互いを指す指定を入れる |
| 探される言葉で書いているか | シークレットウィンドウで「ramen asakusa english menu」のように業態と地名と条件を英語で検索し、上位のページと言葉を見比べる | 合わなければ、対応言語や価格、場所、できることを英語で書き足す |
どれも問題がないのに出てこない場合は、公開してからの期間がまだ短いか、英語で探している人がそもそも少ないのかもしれません。Search Console(Googleが無料で提供する、検索での表示状況を見る道具)で英語の検索語が表示されているかを見れば、どちらなのか見当がつきます。
英語ページに手を入れるかの目安

そもそも英語ページを直すかどうかは、英語で情報を探すお客様がどれくらい来ているかで決めます。来ている国の割合は、お店に来ている外国人の国の調べ方と、対応する言語の決め方の手順で出せます。
| お店の状態 | まずやること |
|---|---|
| 英語で探すお客様がほとんど来ていない | 英語ページには手を入れない。Googleビジネスプロフィールに英語で基本情報を書くところまで |
| 英語で探すお客様が来ているが、問い合わせにつながっていない | URLと対応の指定を先に直す。費用が小さく、効果が出るまでも早い |
| 英語で探すお客様が売上の柱になっている | 書いている言葉まで直す。英語で探される言葉を調べ、ページの中身から書き直す |
この目安は私たちが相談の中で使っているもので、どのお店にも当てはまるわけではありません。ただ、割合を出さないまま直し始めると、手間に見合わない作業まで抱え込みがちです。
やらなくていいこと、避けたいこと

英語ページを直すからといって、ほかの言語まで一度にそろえる必要はありません。英語のページが1つ整っていれば、英語を使える国の方にも届きます。言語を足すのは、来ている国の割合が分かってからで十分です。
自動翻訳を一切使ってはいけない、ということもありません。Googleのスパムに関するポリシーが問題にしているのは、翻訳などを使って、読む人にとって価値のほとんどないページを大量に作ることです。人が読んで確かめた英語ページなら、下書きに自動翻訳を使っても構いません。
サイトを丸ごと作り直すのも、たいていは要りません。ここで挙げた原因は、いまのサイトのまま直せることがほとんどです。作り直しをすすめられたら、何を直すための作り直しなのかを聞いてみてください。
逆に避けたいのは、見ている人の言語を判定して自動で振り分ける作りです。Googleは、別の言語のページへ利用者を自動で移動させないよう求めています。言語の切り替えは、見ている人が自分で選べるようにしておきます。
よくある質問
Q. 翻訳のプラグインを使うと、検索に出ませんか
ボタンで表示だけを切り替えてURLが変わらないタイプは、Googleが英語版を見つけられないことがあります。言語ごとに別のURLを作るタイプなら、この心配はありません。まずは英語に切り替えたときのアドレス欄を確かめてください。
Q. 自動翻訳を使うと、Googleの評価は下がりますか
Googleのスパムに関するポリシーは、自動翻訳を使うこと自体を禁じてはいません。問題になるのは、翻訳などで価値の低いページを大量に作ることです。人が読んで確かめたページを公開するなら、心配はいりません。
Q. hreflangは、自分で設定できますか
多言語対応のプラグインを使っていれば、多くは自動で入ります。入っているかは、ページのソースで「hreflang」を検索すれば分かります。日本語版と英語版の両方に互いを指す記述があるかを見て、片方だけなら見直しましょう。
まとめ
英語ページが検索に出てこないときは、URLが分かれているかを最初に見てください。次に日本語版との対応の指定、最後に英語で探される言葉で書いているかです。ほとんどの場合、いまのサイトのまま直せます。
ご相談を受けていて難しいと感じるのは、原因を見つけることより、その先の判断です。英語のお客様がどれくらい来ていて、どこまで直せば元が取れるのか。作ったときの経緯を知っているほど、ここは決めにくくなります。私たちは、お店の客層と今のページを見たうえで、どこから直すかを一緒に決めます。いまは英語ページに手を入れなくていい、とお伝えすることもあります。
いまの英語ページがどこで止まっているかは、無料診断で一緒に確かめられます。検索とAI検索の両方で見つかるページづくりは、SEO・多言語SEOのページにまとめています。
この記事の監修者
出典
- Google 検索セントラル「多言語、多地域サイトの管理」(最終更新 2025年12月18日、2026年9月29日取得)
- Google 検索セントラル「ページのローカライズ版について Google に知らせる」(最終更新 2026年9月23日、2026年9月29日取得)
- Google 検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」(最終更新 2026年9月2日、2026年9月29日取得)
- 写真:Studio Stock



